10冊目『世界のエリートがやっている最高の休息法ー「脳科学×瞑想」で集中力が高まる(久賀谷亮)』~いまここに集中する~
10冊目は、『世界のエリートがやっている最高の休息法ー「脳科学×瞑想」で集中力が高まる(久賀谷亮)』です。
世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる
- 作者: 久賀谷亮
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2016/07/29
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (4件) を見る
1440分の使い方や、ライフハック大全の中で筆者が瞑想を日常生活に取り入れていることを知り、その効果を知りたい、あわよくば生活に取り入れようと思い購入しました。
瞑想の効果とはどんなものなのか、自分の生活に取り入れるべきところはあるのかを考えながら読みました。(最近知った「カラーバス効果」を期待して。)
物語形式で瞑想(マインドフルネス)とは何か、なぜ脳は疲れるのかといったことについて説明しており、その説明に基づいた瞑想の実践方法が前半に簡潔にまとめられています。
物語自体はややチープなものですが笑、瞑想の効果を知るきっかけとしては分かりやすい構造になっていると思います!
では、レビューへ参りましょう!
この本で学んだこと
①DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)が脳を疲れさせる原因である
②マインドフルネスには即時的な効果と、継続的な(予防)効果がある
③モンキーマインドの対処法
①DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)が脳エネルギーを消費する。
「DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)」とは、意識的な活動をしていない時に働く脳のベースライン活動のこと。
いわば、脳のアイドリング状態と言えます。
驚くべきことに、人間の脳は1日のおよそ半分以上をこのDMNに費やしており、そのエネルギー消費量は、脳全体のエネルギー消費の60~80%を占めているのです!
脳のアイドリング中に浮かんでくる雑念こそが、脳疲労の最大要因の1つであり、この雑念を抑え脳を休めること=マインドフル瞑想の基本メカニズム、と言えます。
DMNでは、脳はすでに終わった過去のことを考えたり、これから起こる未来のことを考えているため、心がいまここにない状態となっています。
「あのときこうしておけばよかった・・。」「明日の仕事はいやだなあ・・。」などという考えが脳を疲労させる原因ということです。
他にも、同じことを反復して考えてしまう反芻思考や、普段の生活の中でなんとなく意識せずに行動しているような自動操縦状態も、脳を疲れさせる要因の1つであると説明されています。
これらに共通することは、心が「いまここ」にないことです。
マインドフルネス瞑想は、そのようにさまよった心をいまここに集中することで、脳の疲労を防ごうとするものです。
ここまで読み進めたところで、自分の思考習慣や生活習慣を振り返り、心がいまここにない状態が続いているなあと実感し、取り入れてみることに決めました。
②マインドフルネス瞑想の2つの効果
マインドフルネス瞑想は1回5分~10分でも効果を発揮します。
やり方については実際に本を読んでいただくとして、ここではその2つの効果を紹介します。
1つめは、瞑想により脳を休ませることができるという即時的な効果です。
10分間の瞑想で脳をいまここに集中し、雑念を取り除く。そうすることで脳の疲れを取り集中してその後の活動に取り組むことができるようになります。
ただ、これは瞑想中の10分やその後の短時間しか効果は持続しないのでは?と思っていたところ、びっくりするようなことが述べられていました。
それは、第2の効果として、継続的にマインドフルネス瞑想を続けることで、DMNの活動をコントロールできる疲れづらい脳を作ることができるというのです。
つまり、瞑想を行った瞬間だけ脳が休まるわけではなく、継続的な予防効果がある、いわば脳の筋トレのようなことが可能だというのです。
これが事実であれば、毎日1日10分の瞑想の習慣を取り入れれば、そうした習慣のない人よりも脳が疲労しにくく、自分の活動により多くのエネルギーを向けることができるということになります。
(他にもいくつか効果が挙げられており、その中には免疫機能の改善=ウイルス感染に対する耐性の向上=風邪を引きづらい(!)という事実であればものすごい効果も紹介されています。)
主にアメリカで大ブームとなり、多くの有名経営者にも取り入れられているマインドフルネスですが、おそらくはこの2つ目の効果を発揮し普段の活動をよりエネルギッシュに行うことができる実感があるのでしょうか。
瞑想・・・恐るべしです。
③モンキーマインドに対処する。
「モンキーマインド」とは、いろいろな考えが頭に満たされた状態のことです。サルがキーキーと頭の中で騒いで収集が付かなくなってしまったようなイメージですね。
雑念が頭を占拠してしまい、目の前作業に集中できない状態でもあります。
頭がそんな状態になってしまった時のおもしろい対処法を本書では紹介しており、自分の生活に取り入れたいと思いました。
(他にも、嫌いな人のことを瞑想中にポジティヴに考えその人間関係すらを改善してしまう瞑想法や、体の痛みを軽減させるための瞑想法など、実用的な瞑想法をいくつか紹介しています。)
瞑想中は、頭の中の雑念=サルがキーキーと騒いでいる状態(モンキーマインド)と考えます。
まず、頭の中には駅のプラットホームに立っている自分を想像します。
そのプラットホームには電車が何本も到着しては出発していきます。
プラットホームには、そうした雑念のサルを乗せた満員電車が到着します。扉が開き全てのサルは乗ったままですが、自分はその電車には乗りこまずプラットホームに立ったままそれを見過ごします。
やがて、扉が閉まり満員のサルを乗せた電車は過ぎ去っていき、プラットホームには電車に乗り込まなかった自分がいるのです。
このようにして、自分を第3者的な視点で俯瞰しながらサルという雑念を追いやり、自分はそこに乗り込まないというイメージを瞑想中にすることで、モンキーマインドに対処できるそうです。
こうしたイメージを使った方法はおもしろく、実用的だと思ったため、今後頭がモンキーマインドに支配されてしまったときは実行してみようと思いました。
瞑想はとにかく、毎日同じ時間、同じ場所で行うことで習慣づけをしてしまうのが大事だといいます。朝の習慣の1つに取り入れていこうと思いました。
その効果を実感するには時間がかかると思いますが継続していきたいです。
★10冊目(2月2冊目)
★読了日:2018年2月8日
★こんな人にオススメ「なんとなく疲れが取れないと感じている人」