13冊目『これだけ!SMART(倉持淳子)』~目標はスマートに~
13冊目は、『これだけ!SMART(倉持淳子)』です。
入社した当時の研修でSMARTという目標の設定技術を学んだことがあり、ふとそれを思い出したため購入しました。
正直SMARTが何の略なのかは全く忘れていましたが、色々と得るものがありました。
では、レビューへ参ります。
この本から学んだこと
①目標・理想・ビジョン・夢・・・これらの関係とは
②プロセス目標を設定する
③100個の夢リストを作る
SMARTとは目標を設定する際に気を付ける5つの項目の頭文字をとったもの。
具体的には、
S=Specific 具体的かどうか?
M=Measurable 測定可能かどうか?
A=Achievable 達成可能かどうか?
R=Result-based 「成果」に基づいているか?
T=Time-line 「いつまでに」やるのか?
の5項目であり、筆者はR=Result-basedが最も重要で一番先に来るものだと述べます。
R=Result-basedはつまり「理想」であり、「こんな人になりたい!」「こんな生活を送りたい!」といった思いに当たります。
そして、R「理想」を実現するための設計図が目標であり、SMARTな目標を立てることが効果的なのです。
具体的な目標の立て方も勉強になりましたが、今回はそれ以外の部分に焦点を当てて紹介します。
①目標、理想、ビジョン、夢・・・それぞれの違いとは?
筆者が最も重要だと主張するR=Result-based。
このRこそが、実行するモチベーションの源泉だと言います。
さて、理想、ビジョン、夢、目標といった似たような言葉が並びますが、これらの違い、関係はどうなっているのでしょうか。
筆者はこの点をうまく説明しており、自分のなかでそれらを混同して使用していたため、いい勉強になりました。
まず、「理想」とは、自分が考えうる最高かつ最終の状態のことを言います。
しかし、理想とはとても曖昧なものであるため、これを明確化する必要があります。
理想を視覚的にイメージできるように未来構想に落とし込んだもの、つまり言語化して説明できるようにしたものが「ビジョン」です。
そして、このビジョンを達成するためのパーツに当たるものが「夢」であり、夢は1つとは限らず複数持つことができます。
理想が状態である一方で、夢はいくつもある事柄(=理想そして未来構想に落とし込んだビジョンを具体的に実現するための手段)であるということができます。
理想を言語化したものがビジョンであり、ビジョンの実現のための夢。
この夢を形にするのが「目標」にあたります。
目標を達成するために具体的な行動=計画を立てて、最終的な理想の実現に向かうのです。
⇒夢1・・・
理想⇒ビジョン⇒夢2・・・
⇒夢3⇒目標
⇒目標
⇒目標
視覚化できればわかりやすいのですが、文章だけで説明しようとすると難しい部分があります。
ただ、自分の目標が夢にあたるものだったり、理想にあたるものだったりとそれぞれの違いを認識せずに抱いていることもあったため、
今回、これらを体系立てて理解することができ、今後の目標設定の際に非常に役に立つなあと思いました。
「理想」→「ビジョン」→「夢」→「目標」→「計画」という順番で落とし込み、実行の際にはその逆をたどることになります。
②プロセス目標を設定する。
計画を立てるときにS=Specific 具体的な目標を立てる必要がありますが、ただ具体的であればいいというわけではありません。
具体的な成果ばかりを明確にし、行動量については一切触れない目標を立てている場合があります。
たとえば、10月までに簿記1級の資格を取る!という目標は確かに具体的ですが、
この目標には具体的な行動の目標が一切含まれていません。
試験に合格するためには、試験日までに問題集を3冊解く。
3冊解くには1日5ページ分の問題を解く。そのためには、1日2時間は勉強時間を確保して・・・
というように、具体的な行動量の目標=「プロセス目標」まで立てる必要があるのです。
その際に、過去のデータなどがあればそれを参考に、目標達成にはどれだけの行動が必要なのかが算出できます。
プロセス目標まで落とし込んだ目標を作っていきたいです。
③100個の夢リストを書き上げる。
SMARTな目標を立てるために最も重要なR=「理想」ですが自分にとっての理想とは何なのか?
これを即答できる人は少ないのではないでしょうか。
また、今の自分にとっての理想も将来考え方の変化で変わってくることもあるでしょうし、より良い理想に更新されることもあるでしょう。
そのためには、自分の幅を広げ人生の中でやりとげたい夢をたくさん持っていることが役に立つと筆者は述べます。
いまはぼんやりと考えているだけの夢でも、将来的に自分の理想を実現するための1つとなるかもしれない。
そのために、とにかく実現不可能だと思えるような夢でもたくさん書き上げておくのがいい。
実際に筆者も若いころに作った「4億の資産を作る」、「日本経済界を動かす人を3人育てる」といった夢がいつの間にかR=理想の元になり現在の事業を立ち上げるきっかけになったそうです。
ここまで壮大な夢ばかりではなくとも、様々な夢をストックさせておこうと思いました。
今までたくさん目標を立てて行動したり、挫折したりを繰り返してきましたが、その目標ははたしてSMARTなものだったのか?
また、目標と夢、理想といった関係がごちゃごちゃになっていなかったか?
これらを考えさせられた1冊となりました。
★13冊目(2月5冊目)
★読了日:2018年2月25日
★こんな人にオススメ「挫折した目標がある人」